【Blneder2.9】ローポリで素体を作ろう!作るときのコツとは?

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こんにちは。

今回は、ローポリについてまとめてきました。

ローポリとは?という話から、ローポリ素体モデリングまで解説していきます。

目次

ローポリとは

まずは『ローポリ』という言葉の意味から紹介します。

ローポリとはそもそも、ローポリゴン(Low Polygon)の略称であり、その意味は大きく2つあります

  • 商業的意味 リアルタイムレンダリングに適した、データ量の少ない3Dモデル
  • 芸術的意味 ポリゴン数を制限して独特のシルエット、存在感を作り出す3Dモデル

商業的意味のローポリ

リアルタイムレンダリングとはゲームなどに用いられるレンダリング手法です。

レンダリングについては、下記の記事『レンダリングとは?』を参考にしてみてください。

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【Blender2.9】レンダリングのやり方:これを読めば一安心。 | CGbox こんにちは! Blenderでの3DCG制作を勉強中のUEDAです。 Blenderを勉強して、アウトプットの場としてそれぞれの機能をまとめられればと思っています。参考にもなれば嬉しい...

リアルタイムに処理を行うため、処理が軽い3Dモデルが求められます。

ゲームのプレイ画面に出てくる3Dモデルは全てローポリです。

上の画像は、ポリゴン数が何倍も違う3Dモデルです。

しかし、ゲームで動かせるならば、両方ともローポリと言えます。

ハードの進化に依存するのが『商業的意味のローポリ』です。

芸術的意味のローポリ

こちらは、ハードの進化とは関係がありません。

使用するポリゴン数を制限して、独特のシルエットや存在感を出す表現方法、アートの1つです。

懐かしさやかわいらしさを感じ、世界中に愛好者がいます。

上の画像は、アーティストJeremy Edelblutさんのローポリアートです。

他にも素晴らしい作品が沢山ありますので、興味を持った方はホームページを覗いてみて下さい。

Tumblr

ローポリの意味が分かった所で、次は作る際のコツを見ていきましょう。

ローポリを作る際のコツ

ローポリを作り始める前に、いくつか作成時のコツや注意点を紹介します。

目的をしっかり決めよう

何のために、そのローポリを作るのか明確にする事が大切です。

目的を明確にすれば、作業の迷いが減りモデルを最後まで完成させる事が出来ます。

  • ゲーム                 データ量・仕様の制限を確認
  • VR                      データ量・仕様の制限を確認
  • アート                 イメージを膨らませる
  • モデリング練習     技量に合った題材を選ぶ

シルエットが命、遠くから見よう

ローポリは頂点数が少ないため、1つ1つの頂点がシルエットに大きく影響します。

作業中はモデル全体が確認出来る画面を用意しておくのが良いと思います。

その際はBlenderのビュー分割機能が役に立ちます。

ビュー分割機能を知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください。

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【blender2.9】画面分割の方法:ビューの分割を使って快適に作業! | CGbox こんにちは! Blenderでの3DCG制作を勉強中のUEDAです。 Blenderを勉強して、アウトプットの場としてそれぞれの機能をまとめられればと思っています。参考にもなれば嬉しい...

頂点を散らして、情報量を上げよう

少ない頂点数でも、情報量をあげるテクニックの1つに頂点を散らす方法があります。

上の画像の様に、頂点が並んでいるとシルエットに変化がなく、つまらないローポリになってしまいます。

同じ頂点数でも、頂点を散らばらせる事で、シルエットに変化がつき、魅力的なローポリになります。

カクカクをなめらかにする

カクカクした見た目もローポリの魅力の1つですが、なめらかな見た目にする方法もあります。

スムースシェードです。

スムースシェードを使えば、頂点数を変えずに見た目をなめらかに出来ます。

スムースシェードについては下記の記事『フラットシェードとスムーズシェード』を参考にしてみてください。

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ローポリ素体の作り方・モデリング

今回作るローポリは素体です。

素体というのはキャラクターのベースとなるモデルです。

ローポリで素体を作る

ハイポリと比べて、ローポリで作るメリットは以下の通りです。

  • キャラクター制作の時間短縮ができる
  • 人体の構造を大まかに把握できる

メリットが分かった所で、実際に作っていきたいと思います。

今回は基本操作を一通り学んだ人に向けに解説しています。

もし基本操作に不安がある方は下記の記事を参考にしてください。

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【Blender2.9】Blenderの初心者講座!② | CGbox こんにちは! Blenderの使い方や機能、ノウハウについてまとめているUEDAです。 自分のためのアウトプットの意味合いもありますが、読んだ方の参考になれば嬉しいです。 今...

下絵を設定する

今回作る素体は、15才ぐらいの5~6頭身の少年を意識したモデルです。

まずは設計図となる下絵を配置します。

下絵の配置方法を知らいない方は下記の記事を参考にしてみてください。

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【Blender2.9】下絵の設定方法:下絵を使ってモデリングしよう! | CGbox こんにちは! Blenderでの3DCG制作を勉強中のUEDAです。 Blenderを勉強して、アウトプットの場としてそれぞれの機能をまとめられればと思っています。参考にもなれば嬉しい...
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今回は上の絵を使っていきます。

この絵は私が作った下絵なので自由に使ってください。

頭部を作る

それでは頭部から作っていきましょう!

立方体を追加します。

人体モデリング初心者の方は立方体に色を設定してから作るのがオススメです!

色を付けると形が捉えやすくなるので、時間短縮出来ます。

下絵に合わせて形を作っていきます。

横1周の頂点数は16にしました。

8の倍数にすると、サブディビジョンを掛けた時に綺麗になります。

縦中央の辺が鼻、その両脇が目の中心線になります。

この素体から、ハイポリモデルを作る時の目安になります。

顎のエラ下でトポロジーの流れを切り替えています。

これは一般的な顔のトポロジーで、多くのモデルで採用されています。

汎用性の高い素体にするために、この素体でも使いました。

トポロジーについては下記の記事を参考にしてください。

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胴体を作る

胴体は、頭手足の連結を考えて作ります。

立方体から作っていますが、横1周の頂点数は12にしてあります。

頭部や手足との連結を考えた結果です。

8の倍数ではありませんが、6の倍数でもサブディビジョンは使えます。

2で割った時に奇数になる頂点数(10、20)は素体には使わない様にしています。

サブディビジョン時に多角形ポリゴンが発生するからです。

脚・足を作る

脚・足を作って胴体に連結させましょう。

横一周の頂点数8にして、サブディビジョン対応できる最大限のローポリ化をしています。

顔と違い、頂点数16にしないのは、洋服などで隠れる事が多い場所だからです。

スカートやズボンを作る際の目安になれば良いという考えで、頂点数8にしています。

膝間接部分に、辺を一つしか入れていないのも同じ理由です。

『生脚を出して、アニメーションさせたい』という時に、初めて関節に辺を増やせば良いという考えです。

胴体と連結する際は、鼠径部から腰にかけてトポロジーを流すようにしています。

一般的なトポロジーであり、素体の汎用性を高めます。

腕を作る

腕を作っていきます。

腕も脚と同じ理由で頂点数8、肘関節の辺を1つにしてあります。

腕の頂点数8にするために、胴体の胸部分前後に辺を加えています。

この辺が無くても、多角形が出来る事はありません。

なので、この素体から更にローポリにしたい場合は、この辺を削っても良いと思います。

手を作る

最期は手を作ります。

今回は親指が独立した、鍋掴みの様なミトン型を採用しています。

ミトン型は作成が簡単で、アクション性に優れています。

モノを掴む、投げる、殴る、はたく等、日常生活や戦闘の基本動作は、ミトン型でほぼ再現出来ます。

4本指の塊を中央で分離すればミュウツーの様な手になり、更に表現力が増します。

完全な5本指にしたい場合は、されにそれを分離すると出来ます。

その際は第二関節となる辺を追加すると良いでしょう。

これでローポリ素体が完成しました。

この素体は必要最低限のポリゴンで、ハイポリにも対応できる頂点数とトポロジーがあります。

アクションをさせる際は、膝と肘に関節を増やすだけで、アクションのテストモデルとして使えます。

ローポリキャラの顔なら、頭部の辺を目印に目鼻口を描いたテクスチャを貼り付ければ使えます。

ぜひ参考にしてみてください。

ローポリからハイポリへのノーマルマップベイク

ローポリからハイポリへのノーマルベイクは、データ量を抑えつつ見た目を豪華にする事が出来ます。

上の画像のローポリにハイポリの模様をベイクしましょう。

ベイクについて知らない方は下記の記事も参考にしてみて下さい。

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まずは、下準備としてローポリをUV展開します。

ハイポリのUV展開は必要ありません。

ローポリにマテリアルを設定して、上の画像の様にノードを組みます。

ベイク用の新規テクスチャを作成し、画像テクスチャノードに割り当てます。

画像テクスチャノードが選択されている状態を確認します。

ローポリとハイポリを選択し、ノーマルベイクを実行します。

ノーマルマップがベイク出来たら、ノーマルマップノードを追加して上の画像の様に繋ぎます。

画像テクスチャノードの色空間は【Non Color】にします。

色空間が選べない時は、画像に対して『名前をつけて保存』を実行してください。

これで、僅か△12ポリゴンしかない立方体をデータ量が少ないまま、豪華にする事が出来ました。

ノーマルマップノードの【強さ】を調整すると見た目が変わります。

今回は【強さ:2】で行っています。

ノーマルマップを使えばドラゴンの鱗や豪華な武器等もローポリのまま再現出来ます。

ベイク作業を効率化するなら、無料アドオン『TexTools』がオススメです!

『TexTools』については下記の記事を参考にしてください。

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『TexTools』を使えば、ノードを繋げる必要が無くなり、ワンクリックでノーマルマップが出来ます。

是非使ってみて下さい!

ローポリからハイポリにウェイト転写する方法

3Dキャラクターを作る工程で、リギングがあると思いますが、まずローポリモデルでウェイト調整を行って、ハイポリモデルに転写する方法があります。

ローポリのウェイトをハイポリに転写できるので、ウェイト調整を効率化できます。

やり方は以下の記事にまとめてありますので、参考にしてみてください。

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ローポリアセットも使ってみよう

制作する数が多い場合はアセットを使ってみるのも選択肢の一つです。

この「Low poly models VOL 01」というアセットはローポリの家具が”100個”含まれております。

以下の記事に詳細をまとめているので、気になる人は参考にしてみてください。

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まとめ

今回をローポリ素体の作り方をメインに紹介しました。

初心者がいきなりキャラクターの全身を作るのはとても大変だと思います。

まずがローポリ素体からチャレンジしてみてください!

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この記事を書いた人

CGBox編集部。CGに関する様々な記事を執筆しております。

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